情報整理術といえば、私も愛読した名著が思い浮かびます。中には半世紀近く前に出版された本まで含まれているます、いまもまだ売れている大ベストセラーの名著中の名著です。
『知的生産の技術 (岩波新書)』(梅棹 忠夫、1969年)
『「知」のソフトウェア (講談社現代新書)』(立花 隆、1984年)
『思考の整理学 (ちくま文庫)』(外山 滋比古、1986年)
『「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)』(野口 悠紀雄、1993年)
これらの本が書かれたのは情報は新聞・雑誌・書籍などの紙媒体を大前提とする、というよりそれしかない時代でした。いまはインターネットがあります。インターネットの時代です。インターネットがすべてを変えました。インターネット時代の情報収集・整理術の実践的方法を追体験を持って具体的に理解できるのが『3時間で「専門家」になる私の方法』です。
3時間で「専門家」になるとは具体的にはどういうことでしょうか。具体的な目的は
世界を生々しく認識するという皮膚感覚を得ることです。さらにそれを「クオリア」と「セレンディピティ」を得ること定義します。「クオリア」と「セレンディピティ」とは何でしょうか。
クオリアとは、
「直感的な世界把握」です。
教科書的な知識でその分野をとらえるのではなく、その分野に携わっている人たちがそうしているように、皮膚感覚でその分野の全体像をとらえる。つまり、いかに生々しくその分野を知ることができるかどうかということです。
セレンディピティとは、
偶然をとらえて幸運に変えてしまう能力のことを指す英単語です。
もともとは『セレンディピティ物語―幸せを招ぶ三人の王子』というおとぎ話が語源になっています。(中略)
良く語られる事例としては、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹さんの話があります。白川さんがポリアセチレンの合成実験を行っていた際、研究院への指示を誤ったのか、それとも本人が間違えたのかわからないのですが、触媒の量を1000倍にしてしまい、この結果、予期せぬ「電気を通すプラスチック」が生まれてしまったという逸話は、あまりにも有名です。これこそセレンディピティですね。
この偶然がインターネット時代の情報収集では再現可能な方法で実現出来るのです。情報収集を通してセレンディピティを再現しながらクオリアを得ていく、それこそがインターネット時代の情報収集なのです。その方法論を解説します。
情報は、ただやみくもに集めても役に立ちません。全体像をきちんと見通すために、マトリックスを描くことが重要になります。マトリックスを描き全体像を見通してから取り組むことで効率的に・効果的に情報収集をすることが可能になるのです。
マトリックスは航空事故の取材を例にすると、縦に取材先(地元県警本部、国土交通省、事故調査委員会のメンバー、地元消防署etc...)、横に必要な要素(事故に経緯、死傷者数、事故現場の様子etc...)に取ると良い。すべてのマスが取材が必要となるわけではない。こうしてできたマトリックスのうち取材が必要なマスに丸をつけて対象を絞ればよい。そうすることで見落としをなくすこともできる。
しかし、うまくマトリックスを描くには対象についてそれなりに知っている必要がある。クオリアを得ていることが必要になる。しかしそれでは逆だ。そこで情報収集をしながらクオリアを得て、マトリックスを描きながら情報収集をしていく。
そのためのツールとテクニックが、実践的に紹介されているのが『3時間で「専門家」になる私の方法』(佐々木 俊尚)だ。ぜひ読んでみよう。
- 日経テレコン21
- Goolge検索
の2つがキーワドとなる。では!
0 件のコメント:
コメントを投稿